2Dによる立体表現「Live2D」

【 ニュースリリース 】 2013年10月9日

井上雄彦氏著「pepita」の英語版電子出版における技術協力を発表




独自技術「Live2D」により、井上雄彦氏が描く絵が絵のまま動く 

 株式会社サイバーノイズ(東京都新宿区四谷4-30-18、代表取締役 中城哲也)は、スペインの建築家アントニ・ガウディを題材にした井上雄彦氏の著作「pepita」(日経BP社、2011年12月初版出版)の英語版電子出版において、技術協力を行ったことを発表しました。この電子版のトップ画面でLive2Dを使って動く井上雄彦氏の原画が使われています。
 「pepita」の英語電子版は、米国にて日本のマンガ・アニメコンテンツの出版を行うVIZ Media LLC社より10月8日にiBooksにて発売されました。
https://itunes.apple.com/jp/book/pepita/id717495831

pepita



技術協力の概要

 今回の技術協力でサイバーノイズは、Live2Dを使った以下の技術協力を行いました:

 ① 井上雄彦氏が描いた青年期のアントニ・ガウディの肖像画を3D化することなく原画のままモデル化。
   2Dでありながら緻密な表情や表現、立体的な動きができるモデル(Live2D モデル)を制作。

 ② 制作したLive2Dモデルを使い、井上雄彦氏の指示に基づいてアニメーションを制作。

 ③ 電子版の出版元である米国VIZ Media LLCと連携し、汎用的な電子出版のプラットフォームに合わせた動画を制作。

「動くとは誰も思っていない」井上雄彦氏の原画を原画のまま動かす

 今回Live2Dによって動かしたのは、書籍の表紙にもなっている青年期のアントニ・ガウディの肖像画です。この肖像画は、紙に水彩絵の具などを使って描かれ、井上雄彦氏ならではの繊細なタッチと筆による生き生きとした線により強い存在感を感じさせる作品です。
 これまで、このような微細で豊かな表現を持った2Dの作品を、その作風を崩すことなくインタラクティブかつ立体的に動かすことは難しく、原画を参考にして3Dモデルに変換するか、原画を単純化したアニメを作るしかありませんでした。
 Live2Dは、原画を構成するパーツを二次元構造で緻密に連動させることにより、表現や表情、ポーズ等、作者の思い通りに演技するモデル(Live2Dモデル)を作ることができます。今回のLive2Dを使った動画制作においては、井上雄彦氏の原画を元にサイバーノイズがLive2Dモデルを制作したのち、井上雄彦氏の指示のもとそのモデルを使ったアニメーション制作を行いました。
 井上雄彦氏からは、Live2Dを使った動く原画の制作過程で、「僕の描く見慣れたアナログの、動くとは誰も思ってない絵が動く、その驚きを素通りせず、しっかり伝えることに娯楽性があると感じてます。『動かし過ぎない』方向に可能性を感じてます。」というコメントをサイバーノイズに対して寄せて頂きました。

pepitaについて

 「pepita」は、スペインの建築家アントニ・ガウディの足跡を辿った井上雄彦氏によるルポルタージュで、現地での取材の様子を写真や映像、同氏のスケッチやイラストなどで綴った書籍+DVDです。日経BP社より、2011年12月に初版が出版され、翌2012年末には国内向けの新装版および世界8カ国での発売に向けた翻訳版が出版されました。今回の米国VIZ Media LLC社による英語での電子出版はその世界展開の一環ですが、Live2Dで作られた動画が採用されているのは英語電子版のみとなります(日本での発売は未定)。
 なお、9月30日には、pepitaシリーズの第2弾「承 井上雄彦 pepita2」が出版されました。日本の伝統行事である「遷宮」という営みに秘められた日本人の根底に流れる「承」の心を、井上雄彦氏が書き下ろしの絵やスケッチ、エッセイや対談などで解き明かしていくものです。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/books/knp/20130911/631834

Live2D初の電子出版、初の国外リリース

 Live2Dは、マンガ、アニメ、イラスト等の2Dのコンテンツを、2Dならではの魅力を保ちながら立体的かつインタラクティブに表現できるサイバーノイズ独自のグラフィック技術です。2008年の登場以来80タイトルを超えるゲームやアプリで採用され、うち2作品がAppStore総合1位を獲得するなど高い評価を受けています。近年では、モイルアプリや家庭用ゲーム以外にも様々な用途が広がっております。今回の「pepita」電子出版は、Live2Dを採用した初の電子出版となります。また、Live2Dを使ったコンテンツが日本国外のパブリッシャーからリリースされるのも今回が初となります。